この度、第1回日本脳神経内科血管治療研究会 JSVIN 2019を主催させて頂くことになりました。
本研究会は、2008年に名古屋で開催された第24回日本脳神経血管内治療学会(JSNET)学術総会の会期中に、内科系JSNET会員30名弱が集まり懇親の席を設けたことが始まりです。2009年から2014年までは、Fighting Vascular Event in Kobeとして年1回神戸に集まり、症例検討と情報交換を行ってきました。2016年には、Neuro-Endovascular Therapy and Interventional Neurology (NET-I)研究会と名称を変え、2016年神戸、2017年東京、2018年福岡で開催し、毎年約100名の脳血管内治療を志す内科系の医師が集まって、症例検討を中心に自由な討論を行い、親睦を深めて参りました。
近年、急性期脳梗塞に対する血栓回収療法のエビデンスが確立したことにより、脳卒中診療における血管内治療の普及が重要な課題となってきました。脳血管内治療には内科的な視点からの診断や薬物治療が必須であり、より多くの患者さんに治療の恩恵を受けていただくためには、内科医や脳神経内科医も血栓回収療法の適応や手技について充分な知識を持っておくことが望まれます。また、我が国では頚動脈狭窄症に対する血行再建はすでに頚動脈ステント留置術が頚動脈内膜剥離術より多く行われていますが、ステント留置術の担い手であると同時に頚動脈狭窄症の診断や治療における内科医の役割は非常に重要です。このような状況から、前身であるNET-I研究会の世話人が中心となり、2018年11月に日本脳神経内科血管治療研究会(Japan Society of Vascular and Interventional Neurology:JSVIN) が発足しました。そしてこの度、第1回学術集会を2019年9月14日に大阪で開催することとなった次第です。
今回は、これから脳血管内治療を志す若い先生方から、第一線で活躍されるエキスパートの先生方まで満足できるように、準備を進めました。まず、午前中に教育セミナーを企画し、脳血管造影検査と脳血管内治療の基礎についてのレクチャーを新進気鋭の若手2名の先生にお願いしました。ランチョンセミナーでは、TREVO試験やDAWN試験のprincipal investigatorであり、米国のInterventional Neurologyの発展に最も貢献されているRaul Nogueira先生をお招きして、世界の最先端の脳血管内治療に関してご講演をいただきます。午後の特別講演では、JSNET理事長の坂井信幸先生に、脳血管内治療に携わる内科医に求めることをお話しいただきます。また、一般演題では症例報告を中心として、自由活発に質問や議論をしていただけるものと思います。 これまで同様、研究会の後には懇親の場も企画します。
ぜひ、脳血管障害の治療に興味を持つ若い先生方、脳血管内治療を志す先生方は、本研究会にご参加いただき、全国の仲間達と親睦を深めてもらえればと思います。たくさんの先生のご来阪を心よりお待ち申し上げます。
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